輝き ~ 脱・三日坊主計画

要約だよ人生は

感動の共有

周囲を巻き込んだ「感動の共有」は元々のアミューズメントをさらに面白く、素晴らしいものする。まあこんなに難しく言う必要もなく、「集団でワイワイ盛り上がると楽しいよね」ってところである。先の時間は昨年7月29日に公開され、実写映画ランキングトップに輝いた「シン・ゴジラ」が地上波にて初放送ということで、Twitterのタイムラインはその実況に湧いていた。こういう実況を一人でやっていても面白いと思う人はなかなかいないだろうし、周囲と一緒に盛り上がれるからこそやるというものだろう。私はというと一人暮らしを始めてからテレビを置いていないので、こういう時に一緒になって盛り上がれないというのがちょっと悔しいところだが。いい加減テレビ買おうか・・・

 

今日は大学のピアノサークルのメンバー数人で、とある老人ホームにて演奏会を行った。大学の講堂やコンサートホールで演奏会をしたことは数あれど、アップライトピアノのすぐ前に観客を集めて演奏をするというのは私にとっても初めてであった。

老人ホームの方から声がかかった際、実は私は当初あまり乗り気ではなかったのだが、連弾の相方からも強い要望があり参加することにした。正直、行ってみて正解だと思った。

連弾の途中には観客に手拍子をお願いする部分がある。講堂やコンサートホールでは、これが割と難しいのである。当然出演者やスタッフからサクラ――客に紛れ込んで特定の場面で盛り上げる人々――を募ってはいるのだが、空間が広すぎるせいで遅れて聞こえるのである。演奏側はそれに惑わされないようにリズムを保たなければならないのだが、若干遅れて聞こえてくるリズムとどうもノリが合わないように感じるのである。結果、観客からは「よかった」「楽しかった」という声があって嬉しくなっても、内心はどこかで「本当によかったのだろうか?」と疑念が残ってしまうものなのである。

しかし、今回はそうではなかった。ご老人の方々がハイテンポな曲についていけるか、本番前は少し心配であったが、施設の介護士さんの協力そして演奏側と観客の近さの甲斐あって、今回は演奏する側も満足な気分で締めることができた。かれこれ5年も演奏し続けてきた曲だったが、これまでの演奏の機会の中で1,2を争う満足度だったのではないだろうか、と感じている。