輝き ~ 脱・三日坊主計画

要約だよ人生は

うなぎ:絶滅か、VRか

本日7月20日は2018年の土用の丑の日。といっても、今年は土曜丑が二回あり、8月1日には二の丑が来るのだが。
土用の丑の日には「う」のつくものを食べることによって夏バテを防ぐという言い伝えがあるとされ、江戸時代以降、殊に「うなぎを食べる日」として定着している。ちょっとした贅沢品でなかなかお目にかかれないうなぎだが、土曜の丑の日はいけいけどんどんとうなぎの流通が盛んになる。
・・・ともてはやされ続けたのは少し前までの話。ここ数年はうなぎの漁獲量が恵まれない状態になっており、2014年には、ニホンウナギ保全状況"ENDANGERED"に、すなわちれっきとした絶滅危惧種とされた。ネットニュースをめぐっていればこのくらいこのくらいの知識は入ってくることだろうが、絶滅の危機をめぐってうなぎを食べて良いのか悪いのかどうか、土用の丑の日が近づくたびに議論されている状況である。

私もうなぎは好物で、卒論の発表前にパワーを貰おうと金欠を顧みずうなぎを食べに行ったほどである。しかし昨今の議論を巡り、この土用の丑の日に限っては逆にうなぎを食べようという気分になれなくなってしまった。大規模な流通が行われるこの土用の丑の日に、一人うなぎを我慢したところでうなぎの絶滅が遠ざかるなどあまりにも馬鹿げた話であるが、生きているうちにありつけなくなってしまうかもしれないという気持ちが根底にあるのだ。西友で3割引の値札が貼られた大量のうなぎの蒲焼弁当を見かけたが、あれは廃棄されてしまうのだろうか。どうもいたたまれない気分になってしまった。

一方、大学の生協はこの流れを逆手にとったのか、先日から素っ頓狂なイベントを始めていた。

 うなぎのたれ飯。要するに、あのうな重のうなぎ抜き。実際のところ好評だったようで、フェア最終日となる今日は大学の生協にもテレビ局が取材に来ていた。取材に応じた在学生はうなぎをVRで代用してはどうか、という意見を出していたが、代用可能になる未来はそう遠くはないかもしれない。